2024年 2月 22日

  • 「保存版」 “終活”チェックリスト!

    2024.02.22

    家族や自分のために、元気なうち、判断できるうちに、“終活”は進めておきたいものです。

    ◆必要に応じてやっておきたいこと…!?

    □ 遺言書作成…
    (1) 相続人がいない
    (2) 相続人が揉めそう
    (3) 特定の相続人に手厚く
    (4) 推定相続人以外に遺贈したい
    ──場合には特に必要。
    自筆証書遺言(法務局保管制度も検討)か公正証書遺言か…。

    □ 家族信託…
    判断能力が不十分となった時の資産凍結(契約変更、売買不能)に備える必要がある場合。
    遺言代用信託のため遺言書と通常はセットで…。

    □ 任意後見制度…
    予め後見人を指名。
    不動産の管理処分や預金の財産管理委任契約とのセットが多い。

    □ リフォーム…
    バリアフリー改修工事。
    税額控除も。

    □ 死後事務委任…
    葬儀や家の片付け、遺品処分等を専門家に…。
    相続人に迷惑をかけたくない方も…。

    □ エンディングノート…
    家族に生前に見せて話をしておくもの。
    遺言書とは異なり基本法的効力無し。
    1. 自分について⇒自分史、思い出…
    2. 家族について⇒家系図…
    3. 療養・介護について⇒終末期医療、延命治療の希望
    4. 後見について
    5. 葬儀について⇒葬儀・納骨のやり方、葬儀に呼んで欲しい人…
    6. 供養や仏壇について⇒法事やお墓の希望…
    7. 財産について⇒処分して良いもの…
    8. 相続等について⇒いなくなった後のこと、重要なこと、など。

    ◆是非やっておきたいこと…!?

    □ 運動習慣…
    健康保持・認知症予防は運動習慣から。

    □ マイナンバーカード…
    つくる(パスワード確認)。

    □ 各パスワード…
    封入・封緘して保管も…。
    ID管理。

    □ 身の回りの整理…
    宝飾品、書画骨董、着物など。
    書画骨董は処分しないなら価値(購入額)を伝える。

    □ (生前)処分…
    衣類、本、家電、思い出の品など。

    □ お墓・仏壇…
    墓の手配、仏壇の購入。
    未払注意。

    □ 各種じまい…
    墓じまい、仏壇じまい、実家・家じまい、年賀状じまい、など。

    □ 不動産承継準備…
    承継者に購入時の書類で説明。
    測量や境界確定、整地、伐採など…。

    □ 税金や社保、公共料金…
    自動引落しやクレジットカードで自動払い。
    税負担の違いにも注意…。

    □ 保険の見直し…
    相続税非課税枠の利用(90歳まで加入可?)や死亡保険金受取人の変更(妻→子)。
    指定代理請求人制度の特約付加など…。

    □ 契約まき直し…
    使用・賃貸借、お金の貸し借り、保証債務などについて、解消や契約書再作成。

    □ 取引金融機関の集約…
    取引銀行や証券会社、クレジットカードを絞る。
    カードのパスワード…。
    銀行預金・貸金庫などの代理人登録手続き…。

    □ 印鑑整理…
    印鑑一覧表。
    印鑑カード保管場所。

    □ DM解約…
    ダイレクトメールを順次停止処理。

    □ 会費納入先…
    加入団体・サービスの整理を…。

    □ デジタルデータ…
    デジタル機器消去など。

    □ バケットリスト…
    「生きているうちに自分がやりたいことリスト」を作成し、一つずつ実行…。

    ◆やっておいても良いと思うこと…!?

    □ シニアフォト…
    長く残る遺影。
    仲間との記念。

    □ 生前贈与…
    相続によって財産を取得する人の持戻しは7年(100万円控除有り)に。
    「相続時精算課税」選択も検討…。
    「教育資金一括贈与」や「居住用不動産贈与の配偶者控除」も…。

    □ 寄付…
    (遺言書記載による)遺贈寄付はあまりおススメできません。
    やるなら生前のうちに…。

    □ 写真・ビデオの整理…
    デジタル化も検討…。

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  • 相続開始前のリフォーム工事!

    2024.02.22

    相続税申告において、家屋は固定資産税評価額を基に評価することになっています。
    しかし、相続が開始する前に、リフォーム工事が行われていた場合は、普通それが固定資産税評価額に反映されていないため、相続税の財産評価上その家屋の価額をどのように評価すべきかが問題となります。

    ◆国税庁HPの質疑応答事例では…?

    国税庁HPの質疑応答事例では「増改築等に係る家屋の状況に応じて固定資産税評価額が付されていない家屋の評価」という項目の中で、「(その増改築家屋と)状況の類似した付近の家屋の固定資産税評価額を基にして(中略)差を考慮して評定した価額」と示されていますが、この方法は現実には不可能と言えます。
    そこで、その代替方法として「増改築等に係る部分の再建築価額を基に計算する方法」が示され、(償却費相当額控除後の)7割相当とする方法も紹介され、現実にはこちらが採用されます。

    ◆実際の評価の作業手順は…?

    評価額を決定するまでの具体的な検討手順は、次のようになるでしょう。
    【1】 工事の内容が、家屋又は家屋と構造上一体となっている建物附属設備のリフォームと言える部分かを検討します。(その余は家財等一式で検討か…)
    【2】 リフォームの中でも、雨漏りのための屋根修理や外壁塗装などの維持管理のための修繕に関しては、価値を増加させているとは認められないため、その部分は省いて検討を行います。
    【3】 建物の所有名義と、増改築資金の出資者が同じかを確認します。
    異なる場合は(民法上の)付合を理由とした「みなし贈与」のリスクも検討します。
    【4】 もし、そのリフォーム工事で「床面積の増加」を伴っていて、固定資産税評価額が変わっていた場合には、工事代金の総額から「床面積を増加させた工事以外の部分」を抜き出す按分計算を行います。
    (床面積増加部分は、固定資産税評価額に反映済みとして扱います。)
    【5】 増改築等の時から課税時期までの「経過年数」は、1年未満の端数があるときは1年としてそれを求め、工事代金に0.9を乗じた額に、その家屋の「法定耐用年数」のうちに占める「経過年数」の割合を乗じて、「償却費相当額」を算出します。
    (法定耐用年数⇒木造住宅は22年、鉄筋コンクリート住宅は47年、など…)
    【6】 従来の家屋の固定資産税評価額に、増改築等に係る工事代金から、上記「償却費相当額」を控除した価額の70%の価額を加算した価額とします。
    なお、法人が所有する家屋へのリフォームについては、取引相場のない株式(出資)の評価に含まれることになりますが、1株当たりの純資産価額の計算においては、課税時期前3年以内に取得等している場合は70%の価額にはせず、「通常の取引価額(帳簿価額)」を使用することになっています。
    【7】 相続開始の日から5年以上前の改築とかであれば、もう加算しなくても良いのでは、という意見もあります。
    リスク等を検討しましょう。

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